運動かんけい
[2007/5/6] 長崎市長銃殺事件抗議4・27集会に参加して 4月26日に知人からまわってきたメールで4・27講義集会があるのを知った。選挙時にこのテロ行為をテレビで 知り、いいようのない怒りがこみ上げてきただけに、なんとか参加したいと思い、成城大学での講義で30分遅れるの
は承知の上で小田急線から千代田線に乗り換えて新御茶ノ水の総評会館へ。
会場はすでに満員で、ホッとした。参加者は220人ということだった。鎌田 慧氏が呼びかけ人代表挨拶をされ たようだし、黙祷もすでに終わっていた。リレートークで私が聞いたのは、内田雅敏氏(弁護士)、谷内真理子氏(ジ
ャーナリスト)、富山洋子氏(日本消費者連盟)、西川重則氏(平和遺族会)、斉藤貴男氏(ジャーナリスト)、きく ちゆみ氏(グローバルピースキャンペーン発起人)たちの話である。
どの方の話も、テロが横行することを黙認するかのような土壌が日に日に醸成されている現状への危機感に満ち ていたし、そうした流れに抗議する強い思いが伝わった。長崎は原爆の被害を受けた反核の町であると同時に、三菱
重工という兵器産業の町でもあるという話が耳に残った。発言者の中で一番若い斉藤貴男さんは、都知事選以降、 がっくりして家に閉じこもっていたが、「反戦やこうしたテロに抗議するのは熟年世代ばかりじゃないか」という声に反発し、
「3,40代も怒っており、抗議していることを表明せんと今日はかけつけた」という正直な話も興味深かった。また、発 言者最高齢だろう平和遺族会の西川さんの肝の据わったテロへの抗議と、平和への声も心に残った。
テロ後、余りのことに呆然としていた長崎市民の間で「今こそ長崎市民が立ち上がりましょうー長崎市長への銃撃・ 殺害に抗議し、暴力の追放と民主主義の擁護を訴えます」という署名運動が始まったそうだ。早速集まった千数百 人分の署名を昨日、首相官邸に持参したという。私も協力したくて、署名簿を持ち帰った。
共同アピール 伊藤一長長崎市長銃撃事件
民主主義を銃撃するあらゆるテロを許すな!
長崎市長が撃たれた。
17日午後7時50分ごろ、伊藤一長長崎市長は選挙遊説からの帰り、選挙カーを降り事務所に向かう途中だった。 市長は背後から暴漢に2発の銃弾を受け病院に搬送された。医師たちの懸命の治療も虚しく、翌18日未明、核廃絶を たたかい続けた伊藤市長は帰らぬ人となった。
私たちは核廃絶と平和運動の道半ばにして斃れた氏の無念を思う。心痛の極みにあるご家族には、おかけする言葉すら 今はない。氏のご冥福を心からお祈りする。
その場で逮捕された実行犯、城尾哲弥の凶行の動機は私怨とも報道されている。しかし、市政に対する不満であることに まちがいはない。政治家が政治活動のさ中に、衆人環視の路上で命を奪われたのだ。民主主義の最大の行為である選挙 を狙撃したこの蛮行に私たちは満腔の怒りをもって断言する。
民主主義を殺すな。
長崎市で市長が撃たれたのは、これで二度目となった。昨年は加藤紘一元自民党幹事長宅が右翼によって放火された。 その前には朝日新聞の阪神支局が銃撃され記者が殺された。この国に民主主義を脅かすテロが横行している。これを憂慮 しつつ座視してはならない。それは、民主主義を踏みにじろうとする者たちに手を貸す結果にしかならないからだ。
今こそ精一杯の声をあげよう。
みなが1人ひとり勇気をもって声をあげ、抗議の嵐を巻き起こそう。
民主主義を封殺するあらゆるテロを許すな!